入居期間中の設備故障、修理・交換期間による賃料減額ガイドライン

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賃貸管理のお役立ち情報『入居期間中の設備故障、修理・交換期間による賃料減額ガイドライン』

賃貸物件を所有していると、入居中にエアコンや給湯器、トイレなどの設備が故障し、修理や交換が必要になることがあります。こうした設備トラブルは、入居者様の生活に影響するだけでなく、オーナー様にとっても修繕費用や賃料の取り扱いなど、判断に迷う場面の一つです。

特に注意したいのが、設備が使えなくなった期間の賃料減額です。借主に責任がない事情で設備などが使用できなくなった場合、状況に応じて賃料の減額が必要になることがあります。

今回は、入居中に設備が故障した際の賃料減額の目安や計算方法、オーナー様が押さえておきたい対応のポイントについて解説します。


賃貸物件の設備が故障した場合、家賃は減額される?

2020年4月施行の改正民法では、借主に責任がない事情で賃貸物件の一部が使用できなくなった場合、その使用できなくなった部分の割合に応じて賃料が減額されることが定められています。

設備の故障が発生した際は、修理や交換を進めるだけでなく、故障の原因や使用できない期間、生活への影響を確認し、状況に応じて適切に対応することが大切です。


設備の故障による賃料減額の目安

実務では、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(日管協)が公表する「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」が、貸主と借主の話し合いを進める際の参考として利用されています。

ガイドラインで示されている主な減額割合と免責日数は、次のとおりです。免責日数とは、ガイドライン上、減額の計算に含めない日数の目安です。

A群(ライフライン・基礎設備)

  • 電気が使えない:減額割合40%/免責日数2日

  • 水道が使えない:減額割合30%/免責日数2日

  • ガスが使えない:減額割合10%/免責日数3日

B群(居室設備・その他)

  • トイレが使えない:減額割合20%/免責日数1日

  • 風呂(浴室)が使えない:減額割合10%/免責日数3日

  • エアコンが作動しない:減額割合10%/免責日数3日

  • テレビなどの通信設備が使えない:減額割合10%/免責日数3日

  • 雨漏りによる利用制限:減額割合5〜50%/免責日数7日

※エアコンの減額割合は、季節や地域、設置台数などによって調整される場合があります。上記はガイドラインに示されている目安であり、実際の減額割合や免責日数は、不具合の程度や物件の状況などを踏まえて判断します。


賃料減額の計算方法

賃料の減額額は、基本的に月額賃料、減額割合、減額対象となる日数をもとに日割りで計算します。

計算式は次のとおりです。

月額賃料 × 減額割合 ×(使用不能日数−免責日数)÷ 30日

例えば、月額賃料8万円の物件でガスが8日間使えなかった場合、減額割合10%、免責日数3日として計算すると、減額額は次のようになります。

80,000円 × 10% ×(8日−3日)÷ 30日 = 約1,333円

ただし、免責日数を一律に適用すればよいというものではありません。修理業者の手配や部品の調達状況など、実際の事情も踏まえて判断することが重要です。


オーナー様が注意したい対応のポイント

設備の故障が発生した場合、まずは借主から不具合の内容を聞き取り、いつから使用できないのか、どの程度生活に影響しているのかを確認しましょう。

そのうえで、修理業者への連絡や現地確認を速やかに進め、対応した日時や修理内容、借主への連絡履歴を記録しておくことが大切です。対応が遅れると、賃料減額の問題だけでなく、借主との信頼関係にも影響する可能性があります。

また、借主の不適切な使用や管理上の注意義務違反が原因で故障した場合は、賃料減額の対象とならないことがあります。一方、台風や地震などによる不具合であっても、借主に責任がない場合には減額が認められることがあるため、原因だけで一律に判断しないよう注意が必要です。

日管協のガイドラインは、あくまでも実務上の目安であり、法律そのものではありません。実際の減額額は、設備の状況や使用できなかった範囲、契約内容などを踏まえて判断します。

設備故障への対応では、修理や交換を早く進めることに加え、賃料への影響を適切に把握し、借主へ分かりやすく説明することが重要です。日頃から対応手順や記録方法を整えておくことで、トラブルの予防につながります。

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