税金・資産承継
お役立ちガイド
賃貸経営「難しそう…」を
「なるほど!」に変える!!
相続・税金・対策の
モヤモヤ解消ガイド
賃貸物件の相続って、専門用語が多くて分かりづらい…。 そんな『モヤモヤ』をすっきり整理させるため 名義変更や相続税、家族信託、親族間トラブルなど、 物件オーナー様が悩みやすいポイントをわかりやすく解説!
相続後に家族が困る“情報不足”とは

「親が亡くなったけれど、不動産がいくつあるのか分からない」
「家賃収入はあるらしいけれど、管理会社がどこなのか分からない」
「固定資産税やローンがいくら残っているのか、誰も把握していない」
相続が発生した後、このような問題に直面するご家族は少なくありません。
親が元気なうちは、日常生活に支障がないため、不動産の情報を家族と共有する機会はあまりないかもしれません。
しかし、いざ相続が発生すると、これまで親が把握していた情報を、家族が一から調べなければならなくなることがあります。
特に不動産は、預貯金と違って、所有状況や価値、維持費、管理方法などを確認するのに時間がかかります。
そして、情報が不足していることで、売却の判断が遅れたり、不要な費用が発生したり、兄弟間のトラブルにつながったりする可能性もあります。
今回は、相続後に家族が困りやすい「情報不足」の具体例と、今からできる対策について解説します。
1.そもそも、どんな不動産を所有しているのか分からない
最初に問題になりやすいのが、所有不動産の全体像が分からないことです。
家族は実家の存在を知っていても、それ以外に親が所有している土地や建物までは把握していないケースがあります。
例えば、
昔購入したままの土地
賃貸用のアパートやマンション
貸駐車場
誰も住んでいない空き家
相続したままになっている土地
農地や山林
などです。
本人にとっては当たり前の財産でも、家族がその存在を知らなければ、相続後の確認に時間がかかります。
特に、遠方の土地や長年利用していない不動産は、家族が存在自体を知らないこともあります。
まずは「親がどこに、どのような不動産を所有しているのか」を一覧にしておくことが重要です。
2.不動産の名義が分からない
親が住んでいる家だからといって、必ずしも親の単独名義とは限りません。
例えば、
祖父母の名義のままになっている
土地と建物で所有者が異なる
親と兄弟の共有名義になっている
過去の相続登記が済んでいない
といったケースがあります。
名義が分からないまま売却を進めようとしても、必要な手続きが整っていなければ、すぐに売却できないことがあります。
また、相続登記が必要な場合、関係する相続人の確認や書類の収集に時間がかかる可能性もあります。
不動産については、住所だけでなく、土地と建物それぞれの所有者を確認しておきましょう。
3.固定資産税がいくらか分からない
不動産を所有していると、毎年固定資産税などの負担が発生します。
ところが、相続した家族が税額を把握していないと、所有後の維持費を正確に計算できません。
例えば、実家だけだと思っていたら複数の土地を所有しており、想定以上の税負担が発生するケースも考えられます。
確認したいのは、
固定資産税・都市計画税の金額
納税通知書の保管場所
納付方法と納付状況
所有不動産ごとの維持費
などです。
固定資産税の納税通知書や課税明細書は、不動産の確認に役立つ資料です。
ただし、課税明細書に記載されている不動産だけで所有状況を完全に把握できるとは限らないため、登記情報なども含めて確認することが大切です。
4.ローンや借入金が残っているか分からない
不動産を相続するときは、資産だけでなく、借入金の有無も確認する必要があります。
例えば、
「アパートを所有しているから、家賃収入が入ってくる」
と思っていても、実際にはアパートローンの返済が続いているかもしれません。
確認したいのは、
借入先の金融機関
ローンの残高
毎月の返済額
返済期間
担保や抵当権の状況
団体信用生命保険などの加入状況
です。
ローンが残っている場合、契約内容や保険の適用条件などによって、相続後の対応が変わることがあります。
不動産の価値だけを見るのではなく、借入金を含めた全体像を把握することが重要です。
5.賃貸物件の収支が分からない
親がアパートや貸家などを経営している場合、相続後に困りやすいのが収支の情報不足です。
例えば、家賃収入が毎月入っていることは知っていても、実際にどれだけ利益が残っているのか分からないケースがあります。
賃貸経営では、家賃収入だけでなく、
管理委託料
固定資産税
修繕費
火災保険料
ローン返済
空室による収入減少
共用部分の維持費
なども確認する必要があります。
年間の家賃収入が多くても、修繕費や借入金の返済によって、手元に残るお金が少ないこともあります。
収支が分からなければ、保有を続けるべきか、売却した方がよいのかという判断も難しくなります。
賃貸物件を所有している場合は、年間収入・年間支出・実際に残る利益を整理しておきましょう。
6.管理会社や契約内容が分からない
賃貸物件を相続した後、
「管理会社がどこなのか分からない」
「家賃の振込先が分からない」
「修繕を依頼するときの連絡先が分からない」
という状況になると、家族は一つずつ確認しなければなりません。
管理会社が分からなければ、入居状況や家賃の入金状況、修繕履歴などの情報を集めるのにも時間がかかります。
事前に確認しておきたいのは、
管理会社の名称と連絡先
管理委託契約書
賃貸借契約書
家賃の入金先
入居者や空室の状況
過去の修繕履歴
などです。
不動産の情報だけでなく、**「困ったときに誰へ連絡すればよいのか」**まで分かる状態にしておくことが大切です。
7.修繕が必要な箇所を知らない
親が長年住んでいた家や、所有しているアパートには、家族が知らない修繕上の問題があるかもしれません。
例えば、
屋根や外壁の劣化
雨漏り
給排水設備の不具合
給湯器などの設備の老朽化
過去に発生した水漏れ
近いうちに必要となる大規模修繕
などです。
相続後に初めて問題が発覚すると、急いで修繕の判断をしなければならないことがあります。
特に賃貸物件では、修繕を先延ばしにした結果、入居者への影響や空室の長期化につながる可能性もあります。
修繕履歴や現在気になっている箇所について、本人が把握しているうちに確認しておきましょう。
8.不動産の価値が分からない
不動産を相続したものの、
「この家はいくらで売れるのか」
「土地だけならいくらの価値があるのか」
「賃貸を続ける価値はあるのか」
が分からないという問題もあります。
不動産には、市場価格、固定資産税評価額、相続税評価額など、目的の異なる価格があります。
そのため、固定資産税評価額だけを見て、実際の売却価格を判断することはできません。
現在の価値を把握していなければ、売却するか、保有するか、賃貸として活用するかを検討する際の判断材料が不足します。
相続前に一度査定を受けておくと、将来の選択肢を考えるうえで役立ちます。
ただし、査定価格は実際の売却価格を保証するものではないため、査定の根拠や販売方針も確認することが大切です。
9.親が不動産をどうしたいのか分からない
書類や数字がそろっていても、親本人の希望が分からなければ、家族が判断に迷うことがあります。
例えば、
「実家は残してほしいと思っていたのか」
「誰も住まないなら売却してもよかったのか」
「アパートは子どもに引き継いでほしかったのか」
などです。
親にとっては思い入れのある不動産でも、子どもにとっては管理や費用の負担が大きいことがあります。
反対に、家族が売却を考えていても、親は賃貸として残したいと思っているかもしれません。
元気なうちであれば、本人の考えや希望を直接聞くことができます。
すべてを決めておく必要はありませんが、「残したいのか、活用したいのか、売却してもよいのか」という方向性を共有することが大切です。
10.兄弟間で情報が共有されていない
不動産相続では、情報が一人に集中していることも問題になります。
例えば、長男だけが管理会社や家賃収入について把握しており、他の兄弟は何も知らないというケースです。
相続後に長男がすべて対応できればよいですが、仕事や健康上の事情などで対応できなくなる可能性もあります。
また、情報を持っている人と持っていない人がいると、
「なぜ教えてくれなかったのか」
「勝手に決めているのではないか」
という不信感につながることもあります。
不動産に関する情報は、家族全員がすべての実務を担当する必要はなくても、必要なときに確認できる状態にしておくことが重要です。
相続後に困らないために、今から整理しておきたい資料
親が元気なうちに、次の資料の保管場所や内容を確認しておきましょう。
| 確認する資料 | 分かること |
|---|---|
| 登記事項証明書など | 所有者、持分、抵当権など |
| 固定資産税の納税通知書・課税明細書 | 課税対象の不動産、税額など |
| 不動産売買契約書 | 購入時の価格や契約条件など |
| ローン関係書類 | 借入先、返済条件など |
| 賃貸借契約書 | 賃貸条件、契約内容など |
| 管理委託契約書 | 管理会社、委託業務など |
| 修繕・リフォームの資料 | 工事内容、費用、実施時期など |
| 火災保険などの保険証券 | 補償内容、契約先など |
すべての資料を完璧にそろえることが目的ではありません。
まずは、どこに何が保管されていて、誰に問い合わせればよいのかを家族が把握できる状態を目指しましょう。
なお、書類には個人情報や金融情報が含まれることもあるため、保管方法や共有する相手についても配慮が必要です。
家族で確認しておきたい不動産情報チェックリスト
相続への備えとして、次の項目を一つずつ確認してみましょう。
所有状況
□ 所有している不動産の一覧
□ 土地・建物の名義
□ 共有者の有無
□ 所在地や利用状況
お金
□ 固定資産税などの税額
□ ローンや借入金の有無
□ 家賃収入と年間支出
□ 今後必要になりそうな修繕費
管理
□ 管理会社と連絡先
□ 賃貸借契約の内容
□ 修繕履歴
□ 空き家の管理方法
将来の方針
□ 親本人の希望
□ 売却・保有・賃貸の方向性
□ 相続後の管理担当者
□ 家族間の情報共有方法
一度にすべてを決める必要はありません。まずは分かる範囲から整理し、不明な項目を一つずつ確認していくことが大切です。
情報不足は、相続後の「判断の遅れ」につながる
相続後に情報が不足していると、単に調べる手間が増えるだけではありません。
不動産の全体像が分からなければ、売却や賃貸の判断ができません。
収支が分からなければ、保有し続けるべきか判断できません。
管理会社が分からなければ、修繕や入居者対応が遅れる可能性があります。
そして、家族間で情報が共有されていなければ、意見の対立や不信感につながることもあります。
不動産相続では、相続が発生してからすべてを調べ始めるのではなく、相続が発生する前から情報を整理しておくことが、家族の負担を軽減する重要な準備になります。
BRUNO不動産では、相続前・相続後の不動産整理もご相談いただけます
BRUNO不動産では、
不動産の査定・価値の確認
相続不動産の売却相談
賃貸物件の収支確認
管理会社の見直し
空き家の管理・活用相談
修繕・リフォームのご相談
売却と保有の比較検討
など、不動産の状況整理から今後の活用方法まで幅広くご相談いただけます。
「親がどんな不動産を所有しているのか詳しく知らない」
「相続した後に困らないように準備したい」
「不動産の価値や維持費を今のうちに把握しておきたい」
という場合は、まず現在の状況を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。
不動産相続は、財産を引き継ぐだけでなく、その後の管理や維持費、活用方法まで考える必要があります。
親が元気で、直接話を聞けるうちに情報を整理しておくことが、家族の負担を減らし、大切な不動産を将来につなげる第一歩です。
BRUNO不動産では、不動産の現状を把握し、相続後に困らないための準備をサポートしています。
