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家族会議で決めておくべき“不動産ルール”

「不動産のことは、相続が発生してから家族で話し合えばいい」
そう考えている方は少なくありません。
しかし、実際には相続が発生してから話し合いを始めると、家族それぞれの希望や考え方が違い、なかなか話がまとまらないことがあります。
特に不動産は、現金のように簡単に分けることができません。
「この家は残したい」
「売って現金にしたい」
「自分が住みたい」
「賃貸として持ち続けたい」
など、相続人によって希望が分かれることがあります。
だからこそ、まだ家族で落ち着いて話し合えるうちに、「不動産についてどうするのか」というルールを決めておくことが重要です。
今回は、家族会議で話し合っておきたい不動産ルールについて解説します。
1.不動産を「誰が管理するのか」を決めておく
まず決めておきたいのが、管理する人です。
親が元気なうちは問題なくても、将来的に、
・固定資産税の支払い
・草刈り
・建物の修繕
・空き家の管理
・賃貸管理会社との連絡
・入居者からの問い合わせ
・火災保険の更新
など、さまざまな対応が必要になります。
兄弟で共有しているからといって、
「みんなで管理する」
だけでは、実際には誰も動かないケースがあります。
そのため、
「誰が窓口になるのか」
をあらかじめ決めておくことが大切です。
例えば、
「長男が管理会社との窓口になる」
「固定資産税は持分に応じて負担する」
など、具体的に決めておくとトラブルを防ぎやすくなります。
2.修繕をするときのルールを決める
不動産を所有していると、必ずと言っていいほど修繕の問題が出てきます。
例えば、
・給湯器の故障
・エアコンの交換
・屋根の修理
・外壁塗装
・水回りの修繕
・雨漏り
・設備交換
などです。
ここで、
「勝手に修繕を決めた」
「そんなに高い修繕は必要なかった」
という兄弟間のトラブルが起こることがあります。
そこで、
「いくらまでなら管理担当者が単独で決められるのか」
を決めておく方法があります。
例えば、
「10万円未満なら管理担当者の判断」
「10万円以上は全員に相談」
などです。
金額は家族の状況に合わせればよいですが、判断基準を決めておくことが重要です。
3.不動産を売却するときのルール
相続不動産では、
「売りたい人」と「売りたくない人」
に分かれることがあります。
例えば、
兄は「管理が大変だから売りたい」。
弟は「親が残してくれた家だから残したい」。
このような状態になると、話し合いが長期化する可能性があります。
そこで、事前に、
・売却を検討する条件
・誰が売却査定を依頼するのか
・何社程度から査定を取るのか
・最低売却価格をどう考えるのか
・売却活動を誰が担当するのか
などを話し合っておくことが重要です。
「売る・売らない」だけではなく、どういう条件になったら売却を検討するのかを決めておくと、判断しやすくなります。
4.「いくらなら売るか」を決めておく
不動産売却で意見が割れやすいのが、価格です。
例えば、
「3,000万円なら売りたい」
という人と、
「3,500万円でなければ売りたくない」
という人がいれば、なかなか話が進みません。
もちろん、将来の市場価格を正確に予測することはできません。
しかし、
「査定額だけで判断しない」
「複数の意見を聞く」
「一定期間売れなければ価格を見直す」
など、売却時の考え方を決めておくことはできます。
5.賃貸物件なら「家賃収入をどうするか」
相続する不動産がアパートやマンションなどの賃貸物件の場合、さらに決めておくことが増えます。
例えば、
・家賃収入の管理方法
・管理会社との契約
・修繕費の負担
・固定資産税の負担
・ローンの返済
・空室対策
・リフォーム費用
などです。
家賃が毎月入ってくるため、
「収入があるから問題ない」
と思われることがあります。
しかし、家賃収入があっても、修繕費や税金などを差し引くと実際に残る金額が少ないケースもあります。
そのため、
「家賃収入を誰が受け取るか」だけではなく、「収入と支出をどう管理するか」
まで決めておきましょう。
6.一人が住み続ける場合のルール
実家を相続した場合などでは、
「長男がそのまま住む」
「次女が実家を使う」
というケースがあります。
この場合も、
「兄弟だから無料で住めばいい」
と曖昧にしてしまうと、後から問題になることがあります。
例えば、
・固定資産税は誰が払うのか
・修繕費は誰が負担するのか
・光熱費はどうするのか
・将来売却するときはどうするのか
・住んでいる人が退去する条件はどうするのか
などです。
最初は家族全員が納得していても、数年後に事情が変わる可能性があります。
だからこそ、「住み続ける場合のルール」も事前に決めておくことが大切です。
7.空き家になった場合のルール
今は親が住んでいても、将来的に空き家になる可能性があります。
空き家になると、
・草木が伸びる
・建物が傷む
・不法侵入のリスク
・近隣からの苦情
・固定資産税などの負担
・管理費用
などが発生します。
「誰も住まなくなったらどうするか」
を事前に決めておくことが重要です。
例えば、
「空き家になったら3か月以内に売却・賃貸・管理方法を決める」
というように期限を設けておく方法もあります。
8.共有名義にする場合のルール
兄弟で不動産を共有する場合は、特にルール作りが重要です。
共有名義にすれば、持分という意味では公平に分けられます。
しかし、その後、
「売却したい」
「リフォームしたい」
「賃貸したい」
「自分が使いたい」
など、意見が分かれる可能性があります。
そのため、
「共有にするなら、将来どう管理するのか」
まで考えておく必要があります。
「とりあえず半分ずつ」という決め方ではなく、将来の管理や売却まで見据えて検討しましょう。
9.不動産の価値を定期的に確認する
家族会議では、「誰が相続するか」だけでなく、不動産そのものの価値についても話しておきたいところです。
例えば、
・現在いくらくらいで売れるのか
・賃貸なら年間いくら収入があるのか
・年間の維持費はいくらなのか
・今後どの程度の修繕が必要なのか
などです。
不動産は時間が経てば価値や収益性が変わります。
そのため、何年も前の査定額だけを基準にするのではなく、必要に応じて現在の価格を確認することも重要です。
10.「何かあったら相談する相手」を決めておく
家族だけで判断することが難しい問題もあります。
例えば、
・不動産価格
・売却
・賃貸経営
・相続税
・登記
・税金
・建物の修繕
などです。
すべてを一人で判断するのではなく、
「不動産については不動産会社」
「税金については税理士」
「登記については司法書士」
など、必要に応じて専門家へ相談する体制を作っておくと安心です。
家族会議では「誰がもらうか」だけを話さない
不動産相続の話になると、
「この家は誰が相続する?」
という話から始まりがちです。
しかし、本当に重要なのはその後です。
誰が管理するのか。
誰が費用を負担するのか。
修繕するときはどうするのか。
売却するときはどうするのか。
空き家になったらどうするのか。
ここまで決めておくことで、相続後のトラブルを防ぎやすくなります。
家族会議で使える「不動産ルール」のチェックリスト
家族で話し合う際には、次の項目を一つずつ確認してみましょう。
不動産の基本情報
□ 所在地
□ 土地・建物の面積
□ 現在の名義
□ ローンの有無
□ 現在の不動産価値
管理について
□ 誰が管理するか
□ 管理会社を利用するか
□ 固定資産税を誰が負担するか
□ 修繕費をどう負担するか
売却について
□ どんな場合に売却するか
□ 査定は誰に依頼するか
□ 売却価格をどう決めるか
□ 売却後のお金をどうするか
賃貸について
□ 家賃収入の管理方法
□ 空室時の対応
□ 修繕の判断方法
□ リフォームの判断基準
将来について
□ 空き家になった場合の対応
□ 共有名義にするか
□ 次の世代へどう引き継ぐか
□ 専門家へ相談する場合の窓口
こうした項目を家族で共有しておくだけでも、相続後の「聞いていなかった」「そんな話は知らない」というトラブルを減らすことにつながります。
家族会議は「揉めてから」では遅い
不動産相続では、問題が起きてから家族会議を開くよりも、問題が起きる前に話し合っておくことが大切です。
特に親が元気なうちは、
「まだ相続の話をするのは早い」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、元気なうちだからこそ、本人の希望を確認できます。
「この家は残してほしい」
「管理が大変なら売ってもいい」
「賃貸物件は子どもに引き継ぎたい」
など、所有者本人の考えを聞いておくことは、将来の家族間の話し合いにも役立ちます。
不動産は金額が大きく、簡単に分割できないからこそ、家族全員が納得できるルールを事前に作っておくことが重要です。
BRUNO不動産では、家族での不動産相談も承っています
BRUNO不動産では、
・相続不動産の査定
・不動産の売却相談
・賃貸物件の収支確認
・空き家の管理・活用相談
・共有不動産のご相談
・管理会社の見直し
・修繕・リフォームのご相談
・相続後の不動産活用
など、相続前・相続後を問わず、不動産に関するさまざまなご相談を承っています。
「家族で話し合いたいけれど、何から決めればいいか分からない」
「兄弟で意見が分かれそう」
「親が所有している不動産を今のうちに整理しておきたい」
という場合も、早めに不動産の現状を整理しておくことをおすすめします。
不動産相続は、相続が発生してから考えるのではなく、家族で話し合えるうちにルールを決めておくことが、将来のトラブルを防ぐ大切な準備になります。
大切な不動産を次の世代へスムーズに引き継ぐためにも、一度家族で「不動産のこれから」について話し合ってみてはいかがでしょうか。
