賃貸&転勤のお役立ち情報USEFUL CONTENTS

住まいを探すときに、知っておきたいポイントはたくさんあります。ここでは主に転勤や住宅を借りる時に役立つ基礎知識などを幅広くご紹介します。


新築物件のエトセトラ - 賃貸と分譲ってどう違う? -

不動産お役立ち情報『新築物件のエトセトラ - 賃貸と分譲ってどう違う? -』

賃貸と分譲どっち?

賃貸の更新が近づくたびに毎月支払う家賃や更新料ってもったいないなぁと思う事って多いですよね?ただ毎月消えていく家賃と比べて分譲の場合は、形として残っていくもの。しかし、長い間ローンを払い続ける、簡単には引っ越せない点も。

大まかなメリット・デメリット
 賃 貸分 譲
メリット
  • 気軽に住み替えできる
  • 購入にかかる大きな費用が不要
  • 管理は人任せにできる
  • 自分の資産になる
  • ローンさえ終われば気楽
  • なんといっても所有物
デメリット
  • 広めの物件が少ない
  • 内装等の自由度が低い
  • 毎月の家賃がムダに感じる
  • 住居に関する税金がかかる
  • 修繕などは自分の実費で
  • 住み替えが安易でない
かかるお金はどちらがお得?
初期費用

賃貸の初期費用は敷金や礼金、仲介手数料などで家賃の4カ月〜6カ月分が一般的。ただし、最近は敷金・礼金不要の物件も増えてきている。一方、購入する場合は頭金+諸費用(契約時の印紙代や登記料など。物件価格の3%〜8%程度が目安)のほか、仲介物件では仲介手数料(物件価格×3%+6万3000円)がかかるため、初期費用は100万円単位で必要になる。早めに初期費用を計算しておいたほうがいいでしょう。

毎月の支払額

賃貸なら家賃、購入ならローン支払いが基本。ただしマンション購入の場合はローン支払いに加え、管理費のほか将来の大規模な修繕のための備えとして、修繕積立金を毎月負担することになる。さらに購入物件には、年度ごとに固定資産税の支払い義務が伴うことになるので年間支払額を踏まえて毎月のローン支払額を考える必要がある。ただし、住宅ローン控除などのバックアップ制度もある。

将来的にかかる費用

初期費用と毎月の費用は購入するほうが多いが、賃貸は引越しのたびに初期費用がかかる。また、エリアによって多少慣習が異なるが2年に一度、家賃1カ月ほどの更新料がかかる。結果、トータルすればそれほど大きくは変わらない。賃貸は家賃負担がずっと続くのに対し、購入はローン完済で住居費が大きく軽減される点が異なる。また、賃貸は状況に合わせて引っ越すことで住居費を増減でき、購入は将来的な負担が見通せる点が特徴だ。

1ポイント!

例えば万が一、ローン契約者である夫などが交通事故でなくなった場合、賃貸と購入ではどう違うのか考えてみよう。賃貸の場合、収入減に合わせて家賃の安いところへ引っ越すなど、対策を迫られることになる。購入する場合はローン契約の際に加入する団体信用生命保険によって住宅ローン残額が返済される仕組み。遺族はその家で安心して暮らせる。

特徴はどう違うのか?
広さや間取り

一般的に賃貸物件ではワンルームや2DKなど、単身者や少人数向けの物件が多く、広めのファミリー向け物件や一戸建ては少なめといえる。これに対して購入では3LDK〜4LDKなどファミリー向けの広い物件が主流になる。ただし、大都市圏などではシングルやディンクス向けの購入物件も豊富にある。

共用施設

賃貸では一部のハイグレード物件を除き、共用施設が充実しているケースは少ない。それに比べて購入では大規模になるほど共用施設が充実する傾向がある。キッズルームや敷地内公園など子育てに便利な施設のほか、スポーツジムやプールなどがある物件も。こうした共用施設は管理費などで居住者が負担し、運営されることになる。

設備・仕様

最近は賃貸でも新築物件なら設備のグレードが高い物件が増えてきたが、標準的な設備・仕様では購入物件のほうが充実している。例えば簡単に生ゴミを処理できるディスポーザーやIHクッキングヒーター(オール電化)、床暖房などは購入ならではの標準設備。ただし賃貸・購入を問わず、年数がたった中古物件であれば設備には期待できない。

構造

購入物件では安全に長持ちのための工夫がなされている。マンションでの基礎杭の本数や深さ、コンクリートの厚さから耐震性能まで、より頑丈な構造にこだわる。購入物件は長く住み続けることを前提につくられるからだ。数は少ないが、もちろん賃貸物件でも同様の構造でつくられる場合もある。しかし、一般的な賃貸の場合は利回りが優先されることが多く、できるだけコストを抑えた構造になりがちなことを知っておきたい。

住み心地はどう違うのか?
管理

賃貸は大家さんや管理会社が共用部分の清掃などを行うので気楽。一方、買った場合は管理にある程度の責任を負うことになる。例えば一戸建てはすべての掃除やメンテナンスを自ら行う必要があるし、マンションではそれらを管理会社に委託するが、時には問題解決のため管理組合の一員として総会や理事会などに参加する必要も出てくる。

ペット

賃貸の新築ではペット可物件が増えてきているが、中古ではまだ不可の物件が中心。購入の場合は、一戸建てはもともと自由にペットが飼えるが、マンションもペットを飼育できるのがここ数年当たり前になってきた。ただし、賃貸・購入ともに種類や大きさなど、ペット飼育に関するルールや規約が定められているので、それを守ることが大切。

近所付き合い

賃貸はほとんど近所付き合いがなくても特に生活に支障はないが、購入の場合は少し異なる。マンションでは共有の資産を守るために管理組合などを通じて住人同士のコミュニケーションが必要。一戸建ても町内会などの付き合いが生じる。入居時に近隣には挨拶する、隣近所に迷惑をかけないように生活する、などはどちらの場合も心がけておきたい。

住み替え・自由度

賃貸は、「次は○○に住みたいな」とか「○○が増えてきたからもっと広い部屋に!」と思ったら、いつでも自由に住み替えることが可能。買った場合は住み替えるためには売却するか賃貸に出すことになり、時間と労力、コスト(仲介手数料など)がかかる。一方、日々の自由さでは、賃貸は壁に画鋲を打つのも基本NGだが、買えばリフォームも自由にできる。

1ポイント!

賃貸なら住み替えの自由度が最大のメリット!
今の環境に飽きたり、転勤など突然の出来事が発生したとき、自由に住み替えできるのは賃貸の良いところ。仮住まいと考えれば、住まいの質の差にもある程度納得できるだろう。ただし、老後の住居費を蓄えておかなければならない。生活設計が見込めているなら夢の持ち家!
一方、すでに家族がいるなどで将来の生活設計が描きやすい人は、買うを選択してもいいだろう。買うなら早めに決断し、早めのローン完済を目指そう。そうすれば老後の生活スタイルも選択肢が多くなり、充実するはずだ。